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中国四国教育学会倫理綱領


■中国四国教育学会倫理綱領■

Ⅰ. 前文
 中国四国教育学会会員(以下、「会員」という。)は、教育関連領域を研究対象とする専門家 であり、研究活動を通して専門とする学問分野の発展に寄与するとともに、ひろく人びとの幸福 と社会の福利に貢献するという社会的使命を負う。  
 そのため会員は、学問や事実に対する誠実な態度を堅持し、個人の基本的人権と尊厳に対して 敬意を払わなければならない。また、真理の探究者として研究に関わる不正行為の防止に努め、 自らの研究の遂行ならびに成果の公表が人びとに与える影響に留意しなくてはならない。  

Ⅱ. 指針  
1. 研究を遂行するにあたっての指針   
(1) 研究の手続きは妥当で、公正・適切なものであること。そのためには次のことに十分留意しなけ ればならない。     
 ① 事実に対する誠実さをもって、科学的に妥当な方法を選択し、研究する。     
 ② 他者の研究成果を活用する場合には、学問上適切に批判・評価するとともに、他者の名誉や知的財産権を尊重する。     
 ③ 収集したデータは厳正に取り扱うとともに、捏造・改ざん・盗用等の不正行為は行わない。       
④ 研究に係る経費等は、法令やルール等に則って適正に執行する。   
(2) 研究に関わる被験者ないし情報提供者(以下、「被験者等」という。)の立場を配慮すること。 そのためには次のことに十分留意しなければならない。     
 ① 被験者等に対し、研究の目的・手続き・成果の公表方法等について十分な説明を行い、文書または口頭で協力の同意を得る。     
 ② 研究への参加や離脱については、被験者等の意志を尊重する。同意の判断が困難な場合は、被験者等を保護する立場にある者の承諾を得る。     
 ③ 収集したデータの取り扱いに際しては、被験者等のプライバシーに配慮し、同意を得た研究目的以外には使用しない。
2. 研究成果を公表するにあたっての指針   
(1) 研究成果は学問研究として妥当な形式により公表されるものとする。そのためには次のことに十分留意しなければならない。      
 ① 研究成果の公表は、科学的根拠に基づき、虚偽や剽窃等のないよう配慮する。     
 ② 参考資料として用いた資料や文献について、その出典を明記する。    
 ③ 研究成果を取りまとめた論文は、二重に投稿しない。    
 ④ 共同研究の主宰者は、その研究に参加した者の権利を尊重する。   
(2) 研究成果の公表がもたらすさまざまな影響について配慮すること。そのためには次のことに十分留意しなければならない。   
 ① 被験者等の個人情報等については、秘密を厳守し、プライバシーを侵害しない。    
 ② 公表される成果が、利害関係者等に与える影響を考慮するとともに、誤解や混乱を招くことのないよう配慮する。

Ⅲ. 研究倫理の遵守と研鑽
 会員は、以上のことを遵守し、さらに普遍的観点を持って社会通念や国内外の関連諸法規の変 化にも対応すべく研鑽に努めなくてはならない。
 中国四国教育学会は、新入会員に限らず全会員が以上の研究倫理を遵守し研鑽が図れるよう活 動する。

附則
 1. この綱領の改定は、総会の決議による。
 2. この綱領は、平成19年11月23日に制定し、同日から施行する。